321: ◆PChhdNeYjM[saga sage]
2018/01/04(木) 17:47:41.45 ID:sGk7Q0VmO
千歌(あの時の私は……どうしてたかな)
千歌(そうだ。私には……梨子ちゃんや、曜ちゃんがいた。だから乗り越えられた)
千歌(でも……この人には、誰もいない)
千歌(立ち塞がる壁も、比べ物にならない)
千歌(彼は、昔の私そっくりで。全部一人で抱え込もうとして、結局その重さに潰れてしまう)
千歌(そっか……私、放っておけないんだ)
千歌「私が支えるよ」
佐原「……は?」
千歌「君一人でやっていけるとは思えない」
佐原「ちょっと、何言って……」
千歌「私は大丈夫。どうせ卒業したら、旅館を継ぐって決まってるんだ。それが少し延びるだけだよ」
佐原「ふざけないでくれよ……何も知らないくせに、支えるだって? よくもそんな軽口を叩けるね」
千歌「私、本気だよ。言ったじゃん、私たちは他人なんかじゃない」
千歌「――"友達"は、支え合わなきゃね」
千歌(なんでだろう……よーちゃんの顔が、頭から離れないや)
千歌(ごめんね、よーちゃん)
千歌(でも、大丈夫だよね)
千歌(私がいなくたってよーちゃんには、ルビィちゃん、まるちゃん、善子ちゃん……そして、りこちゃんがいる)
千歌(だから……大丈夫だよね)
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