174: ◆PChhdNeYjM[sage saga]
2017/12/23(土) 01:26:51.77 ID:cke+wNK7O
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曜「……じゃあ、電気消すね?」
梨子「うん」
曜(あーもう……なんであんな断り方しちゃったかな)
曜(別に、嘘つく必要なんてなかった。っていうか、千歌ちゃんと一緒に行ったってよかったはずで……)
曜(なんだか、モヤモヤするなぁ)
曜「……起きてる? 梨子ちゃん」
梨子「スー……」
曜「寝ちゃってる……か」
曜「……実はね。日曜日にバイトが入ってるって、嘘なんだ」
曜「梨子ちゃんのコンサートに行きたいって気持ちは本当だよ。それは信じて欲しい」
曜「あのね……今日、千歌ちゃんから電話が来たんだ」
曜「日曜日、会えないかって……私、何も考えないで即OKしちゃったよ」
曜「考えてみれば、おかしな話だよね。私たちから離れていったのは千歌ちゃんなのに、その千歌ちゃんが『会いたい』だなんて」
曜「また、裏切られるかもって……わかってたのに」
曜「私……やっぱり、行かない方がいいのかな?」
曜「行っても、また拒絶されて……傷つくだけなのかな?」
曜「梨子ちゃんの傍にいた方が……幸せ、なのかな?」
曜「――なんてね。色々変なこと言っちゃったよね」
曜「っていうか、寝てる梨子ちゃんにこんな事言っても、仕方ないのにね」
曜(あー……何やってんだろ、私)
梨子「……曜ちゃん」
曜「え?」
梨子「……」スッ
曜「梨子ちゃ……起きてたの?」
梨子「今、目が覚めたんだ」
曜「聞いて……た?」
梨子「うん、少し」
曜「ゴメン、梨子ちゃん。私……」
梨子「行ってあげて」
曜「……え?」
梨子「行ってあげて、曜ちゃん。千歌ちゃんの所へ」
曜「で、でも……」
梨子「私は大丈夫。コンサートなら、海外で嫌というほど経験してきたもん」
曜「……梨子ちゃん」
梨子「私は、心配いらないから……ね」
梨子「行ってらっしゃい、曜ちゃん」
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