33: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:37:50.14 ID:80fZfBBj0
そしてあたしは最後にLiPPSのユニットでよく歌う歌から発想を得た、とっておきの作戦を繰り出す。
「……そういやしゅーこちゃん、手袋忘れてきてさー。……ね?」
34: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:38:23.57 ID:80fZfBBj0
――それからはまるで魔法にかかったかのような時間だった。
キラキラ街を彩る幻想的なイルミネーションに見惚れ、
クリスマス一色の街中でウインドウショッピングに興じ、
35: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:39:09.78 ID:80fZfBBj0
もちろんそれぞれが素晴らしいのもあるが、"二人で過ごすクリスマス"というだけでさらに格別な思いとなる
結局『なにをするか』じゃなくて『誰といるか』が大事なんだろう。
36: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:40:32.12 ID:80fZfBBj0
「……そういえばな、実はもう一つプレゼントがあるんだ」
ほらよ、といってPさんがポケットから小箱を取り出す。
37: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:41:06.22 ID:80fZfBBj0
「……俺だっていい大人だからな……。覚悟がなきゃ、クリスマスにデートなんか誘わないよ」
「……それって……!」
38: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:41:55.12 ID:80fZfBBj0
その雰囲気のまましばらく時間がたったけど、流石に恥しくなったのかPさんが照れ隠しのように口を開く。
「……まぁ、なんだ。クリスマスプレゼントってことで一つよろしく頼む」
39: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:42:26.81 ID:80fZfBBj0
『クリスマスプレゼント』
その言葉を聞いた瞬間、アタシは今までの熱さが嘘のように体から血の気が引いてくのがよく分かった。
40: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:43:02.77 ID:80fZfBBj0
「周子どうしたんだ?……もしかして……イヤだったか……?」
赤くなったり青くなったり忙しいあたしの顔色を見てPさんがあらぬ心配をする。
41: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:45:06.15 ID:80fZfBBj0
「そんなに気に病むなって」
「……でもあたしだけプレゼントがないなんて……」
42: ◆ukgSfceGys[sage saga]
2017/12/12(火) 01:45:38.70 ID:80fZfBBj0
「それなら、まぁいいか……。それならプレゼントなんてこれからもらえばいいわけだし」
「え……?だからあたし何も用意してないって……」
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