9:名無しNIPPER[saga]
2017/12/09(土) 22:41:53.43 ID:8SB2OFVWO
山の翁「そうだ。漸く、己の望みに気付いたか。アビゲイル・ウィリアムズ」
アビゲイル「……キングハサンさん」
山の翁「汝は信心深い清教徒である。その心根は正に純真無垢。例え外なる神に陵辱された内面であろうと、汝はまだ純心を喪ってはいない」
アビゲイル「私は、自分が自分で分からないの」
アビゲイル「英霊がどの様に召喚されるのか、それはマスターとサーヴァントが契約を結ぶまで分かりはしない」
アビゲイル「かの騎士王が聖剣を携えた様に。聖槍を携えた様に。私を私たらしめる"アビゲイル・ウィリアムズ"のどの側面が切り取られたのか。全てか。或いは一部か」
山の翁「……」
アビゲイル「私は、少なくともセイレムでの出来事を覚えているわ」
アビゲイル「そして、私がアビゲイルである以上、"アビゲイルが辿るであろう全ての末路"がこの霊基に刻まれている」
アビゲイル「知ってるわ。私、魔女なんでしょう?私のせいで何百人もの人々が魔女に仕立て上げられたわ。何人も処刑されたわ。分かるの。並行世界の私が、犠牲者を告発して高らかに笑う姿が」
アビゲイル「セイレムの件だって。私の中に外なる神がいる事だって。全部私がアビゲイル・ウィリアムズなのがいけないんだ」
アビゲイル「私がいる限りみんな幸せにはなれないから、私は……生きてちゃいけなかった……」
山の翁「それが望みか。汝は自身の存在を完膚無きまでに消失させる為召喚に応じた。外なる神すら抑圧する、我が契約者の胆力を信じて」
アビゲイル「出来る訳がない。優しいマスターさんは、きっと私を殺せない」
アビゲイル「……私を、殺して。キングハサンさん」
山の翁「????請け負った」
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