284:名無しNIPPER[saga]
2018/04/01(日) 23:45:06.53 ID:zjYNbbAb0
「だからこのままデートに行こう」
もう一度誘った。口説き文句はこれしか知らない。
彼女はしょうがないなあという顔をして笑って。つられて俺も笑った。
それから彼女の手を引いて、堂々と正門から外に出た。
もしかしたら誰かに見られていたかもしれない。でも、なぜだかそれでもいいと思った。
たった二人の、一日限りの、逃避行。きっとみんなは許してくれると思ったから。
少し歩いて、鎮守府のほうを振り返って、二人で顔を見合わせて、もう一度笑った。
とある潜水艦の占いは当たっていて、本日の天気は晴朗なれども波高し。
つまりは、絶好のデート日和である。
294Res/131.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20