8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/12/06(水) 21:08:00.08 ID:BdHnp9Da0
いの途中である百合子の隣に正座すると、今の今まで文字を認識できないという恐ろしい経験をした男は恐る恐ると口を開く。
「つまり、にわかには信じられんが今の春香が本物の――」
「春香?」
「い、いや! 春香さん、春香さま……お、お嬢さま?」
疑問符を浮かべた男に向け、百合子が慌てて耳打ちする。
「プロデューサーさん、女王閣下です、じょうおうかっか!」
「なら、えぇっと……春閣下か?」
「……ふむ、まぁ、それでよいぞ」
「では、改めまして春閣下様。……その、先の説明を聞く限り、壁に頭をぶつけたせいで本来の自分を取り戻したと」
「だな」
「それで不思議な力も使えると……」
「"不思議"なではなく悪の力だ。……全く、物分かりの悪い下僕の為に今一度だけ名乗ってやるとしよう」
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