3:名無しNIPPER[saga]
2017/12/06(水) 04:58:57.46 ID:28NWgp390
黒い格好のブサイクが現れたのは、ちょうど小学四年生になったころ。まだ私が苛められるのに慣れていなかった時だ。
学校からの帰り道。夕焼けを浴びながら歩いていると、自分の赤毛を連想してしまい、その日同級生から投げかけられた言葉を思い出してしまった。ふっと涙がこぼれて、私は慌てて近くの公園にあるトイレへ逃げ込んだ。
私が泣くのを見ると同級生が喜ぶので、泣いてしまう時は誰にも見られない場所で泣く。いつの間にかついた癖だった。
('A`) やあやあ、赤毛のいじめられっ子ちゃん! 俺は今日から君の担当になった――
ノハ;凵G) ぶ、ブサイク
(;'A`) いやブサイクじゃなくて、ドクオっていうんだけど
ノハ;凵F) 女子トイレにいる変態ドクオ
(;'A`) そ、その通りだが改めて言わないでくれる?
誰もいないはずの個室に突然現れたブサイクことドクオは、狭い個室の中で宙に浮かび、空中で胡坐をかいている。
不思議とその時の私は、変態を見ても驚かなかった。
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