4:名無しNIPPER[saga]
2017/12/01(金) 20:27:49.99 ID:n8reEq6Z0
といっても肇は(そのころは)未成年だったので、おちょこは無用の長物でしかない。
なので二つとも差し上げますよ、ということで両方とも俺がもらい受けることにした。
いいのか? と問うたが、その方が"二人"とも喜ぶと思います。
と屈託無く笑っていたのでありがたく頂戴することにした。
わざとらしく慇懃な態度で、うやうやしく受け取る俺の姿に肇はくすくすと笑っていた。
「いつか時がきたら、一緒に飲みませんか?」
聞いたかみんな? これ以上に嬉しい申し出があるだろうか?
俺は桐箱を掲げてその場で飛び回らんくらいに狂喜乱舞した。
その日が待ち遠しくてならない。はやく春がきて、また春が訪れて、
はやく肇が成人する日になればいい。俺は期待を胸にその日を待つことにした。
そんな日は結局こなかったわけだけど。
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