勇者「よーし、いっちょ叛乱でもするか!」
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2: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/01(金) 08:43:32.95 ID:xQeGs0RqO
妻と兵卒が激しく口論し合っていた。と言っても、兵卒が一方的にまくし立てているだけなのだが。鈍色の魚鱗鎧を見るに、アルマリクから派遣されてきた下級将校だろう。

木こり「あっしが主人です。将校様、税なら規定通り納めておりますだよ」

下級将校「規定通りだと? ははは、こは異なことをいふものかな。この紙を見るがいい」

下級将校が差し出した紙には、地方にある橋の改築作業を行うため、増税する旨がつらつらと書いてあった。
これまでの税制度に加え、人頭税、森林税から挙げ句の果てには排泄税や食事税、呼吸税などトチ狂った税が上がっている。

木こり「あ、ありえねぇ。嘘だろ……?」

下級将校「アルマリクは魔王との戦で多額の財を失った。歴史的建造物も、交通のための道路や橋も、修理するための人員もな」

下級将校「それゆえ、増税を余儀なくされたのだ。国家事業への投資。どうだ、これ以上に納得できる理由などあるまい」

木こり「ですが……あっしらの食い扶持が無くなってしまいます」

下級将校「やかましい。賄賂も無しに無駄口を叩くでない。そうだ、税を納めぬ不届者として貴様ら夫婦二人を打ちのめしてくれよう」

木こり「やめてくだせぇ! あっしはどうなっても構わねぇ。妻だけは打たないでくだせぇ!」

下級将校「ン〜、そう言われるとますます女を打ち据えたくなってきたぞ。よく見たら中々の美人ではないか。嬲りがいがありそうだ」

木こり「そ、そんなぁ……」



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