勇者「よーし、いっちょ叛乱でもするか!」
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188: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/04/25(水) 01:05:50.78 ID:EYk+M2QI0
王国軍の諜報部隊は一般人に扮しているという。
兵がよく利用する鍛冶屋や勇者行きつけの料理店、防塁再建の土木現場。
あらゆる場所に潜伏し、聞き耳を立てているのだ。

間諜「勇者さんも、窓全開にしてちゃダメでしょ。殺してくださいと言っているようなもんですよ。もうちょい気をつけて」

底の厚い鉄製のカダイ鍋に油を引き、そこへ米、人参、玉ねぎ、サイコロ状に切った羊肉を入れ、ジャッジャッと軽く炒める。
台所から湯気と共に、旨そうな匂いが漂ってくる。

間諜「あと私が敵だったら、とっくに勇者さん死んでますよ」

勇者「そうだな」

間諜「そうだな、じゃないです。すっごい呑気なんですね。そのバカみたいな能天気さが勇者さんの強みなのかもしれないけど……」

勇者「褒めてるの、それ?」

間諜「もちろん! 私はいつでも勇者さんの味方ですから」



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