125: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/10(土) 00:12:32.29 ID:ZvbAjQSX0
石突きで鳩尾を素早く打てば、大半の人間は行動不能になる。
腹を抱えてうずくまり、げえげえと胃の内容物を吐き出すのだ。
そして、吐いたものが糞尿と混じり合い、臭いも光景も悲惨なものとなる。
殺到する敵を、便所掃除はひたすら石突きで打ちまくっていた。
まだ刃のついた穂で貫く度胸はない。怯ませるのが精一杯だ。
しかし、怯ませた隙に貴族兵が糞をかけ、弓箭兵が矢を撃ち込む。
休む暇など与えない。動きを止めれば死あるのみ。
見事な連携によって、テルメズ軍の勢いは際どい所で止まっていた。
テルメズ兵B「ぐわ、くさいッ!」
テルメズ兵C「こいつら、鏃にクソを塗ってやがる!」
テルメズ兵D「嫁と娘が俺の帰りを待っているんだ。こんなくだらない戦で死んでたまるか!」
流れが変わった。矢は尽きたものの、テルメズ軍の背を追いかける形となっている。
便所掃除は生き残った500人の兵をまとめた。
便所掃除「追撃に移るぞ。気を引き締めろ。各々、武器を持ち俺の後に続け。一人の欠員も許さない」
貴族兵士C「えッ、まだやるのかい?」
ここが正念場だった。敵軍は統制が取れていない。
精鋭だけでも分断は容易いだろう。しかし、今は質より量だ。
より確実に敵軍を潰走させるため、全軍突撃をしかける。
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