勇者「よーし、いっちょ叛乱でもするか!」
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120: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2018/02/09(金) 01:22:32.27 ID:mb4a/myF0
案の定、テルメズ兵は仲間の死体を盾に矢の雨を突破した。
助走をつけた後、背中の短槍を投げてくる。
大半は途中で地面に刺さったり、堅固な石の壁に阻まれたが、距離が近づくにつれて投げ槍の精度も上がってきた。
つまり、人間に刺さるようになった、ということである。

便所掃除「怖気づくな! テメェら、それでも王都の兵士か! 貴族としての、騎士としての誇りはどうした!」

督戦を重ねども、自陣の貴族兵は恐慌状態に陥っていた。
訳の分からぬ祈りを捧げる者、泡を吹いて失神する者、糞壺を倒し中身を散乱させてしまう者。
これまで本格的な戦を経験したことがない貴族兵だ。
仲間の死体を近くで目の当たりにすれば、恐ろしさにおかしくなってしまうのも、無理もない。

便所掃除「けど、それじゃダメだ。足止め役として、仕事してもらわなきゃならねぇんだよ……」

ついに、テルメズ兵が防塁に梯子をかけたようだった。
貴族兵の悲鳴とテルメズ兵の雄叫びが混じる。防塁を破られたか。
便所掃除が駆けつけた頃には、あちこちで敵味方入り乱れた乱戦状態となっていた。
貴族兵が一方的に押されており、第二列の精兵が弓と剣で援護しているといった状況である。

貴族兵士C「助けてくれ、便所掃除君! うわあああッ」

貴族兵士Cを追って、数人のテルメズ兵が突撃してきた。
繰り出された短槍を柄で受け止め、貴族騎士Cに壺を持つよう促す。

便所掃除「さっさとしろ! 殺されたいのか」

貴族兵士Cは転がっていた糞壺を拾い上げると、テルメズ兵の顔めがけて糞尿をぶちまけた。





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