俺「履歴書の空白期間どうしよう……」男「空白を埋めて差し上げましょうか?」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:33:07.72 ID:W0d2zTUvo
いい年をしてこんな状況だと、社会は俺のような落伍者を正常なルートに戻そうと動くものらしい。
自宅にはひっきりなしに見覚えのない連中がやってきて、なにやら俺を励まそうとする。
俺のような人間の就職を支援する施設のカウンセラーなのだろうが、はっきりいって逆効果である。
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3
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:35:24.77 ID:W0d2zTUvo
俺は履歴書に向かう。
名前、生年月日、住所、連絡先などは問題ない。
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AAS
4
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:38:50.45 ID:W0d2zTUvo
こんな履歴書ではいくら求人に応募しても書類落ちの連続である。
万一、面接にこぎつけたとしても――
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5
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:40:43.80 ID:W0d2zTUvo
ある日、俺は近所のファミレスで履歴書を書いていた。
自宅だとどうしても鬱々としてしまうからだ。
大学を卒業してからの空白が、俺に重くのしかかる。
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6
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:42:23.17 ID:W0d2zTUvo
俺が呆気に取られていると、男はパフェを食べるのをやめ、俺の隣に座った。
そっちの気があるんじゃないだろうな、と一瞬警戒した。人一人分、距離を置く。
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AAS
7
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:44:29.68 ID:W0d2zTUvo
男は俺からペンを奪い、履歴書に字を書き始めた。
「何するんだ!」
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AAS
8
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:46:33.19 ID:W0d2zTUvo
「埋まりました……って、あなた頭がおかしいんですか。
架空の経歴を書き込んだって、調べられたらすぐバレてしまうんですよ。
だいたい、ここだけ全然字が違うから、この履歴書じゃ書類審査で落ちちゃいますよ」
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9
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:48:32.09 ID:W0d2zTUvo
残された俺は、どうしようか途方に暮れていた。
あんな怪しい男の話に乗れるか、と履歴書を丸めて捨てるのは簡単だ。
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10
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:50:25.06 ID:W0d2zTUvo
あくる日、リクルートスーツに身を包んだ俺は、男のメモに書かれていた場所に向かった。
地図にある駅は、自宅の最寄り駅から一時間ほど。
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AAS
11
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:53:03.73 ID:W0d2zTUvo
面接が行われる部屋へと案内される。
雰囲気からして、俺の他に面接を受ける人はいないようだ。
以下略
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12
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/11/29(水) 22:55:02.76 ID:W0d2zTUvo
面接が始まった。
面接官は三人。中年の男と若い男二人。
以下略
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