幸子「うおおおおお!!!」
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2: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2017/11/25(土) 13:05:58.12 ID:Yx7jb8M00
――トレーニングルーム



幸子「おはようございまーす……」

拓海「おっ、来たか。プロデューサーから話は聞いてるぜ」

幸子「あ、どうも。よろしくお願いします。あの……ちなみに拓海さんはどんなふうに聞いてます?」

拓海「幸子にケンカの仕方を教えろってことだろ? そーいや理由は聞いてねえな、護身用か?」

幸子「うーん……少し誤解があるようですね」

拓海「あん?」

幸子「ええとですね……まずボクのプロデューサーさんが、ひとつ企画を通したんですよ。テレビ番組の企画なんですが」

拓海「へえ、テレビか。すげーじゃねえか」

幸子「ボクがよその事務所のアイドルとボクシング対決をする、という内容で」

拓海「……おう」

幸子「収録はもう1週間後なんですが、『やるからには勝たねばならない、特訓してくるんだ幸子!』とプロデューサーさんが言いまして」

拓海「なるほど……」

幸子「…………」

拓海「……なあ、こんなこと言っていいのかわかんねえけど」

幸子「言わないでください、わかってますから! もう決まっちゃってるんですよ! 仕方がないんです!」

拓海「アタシはそれでも構わねえが、アタシでよかったのか? そういうのは亜季の役目じゃなかったか?」

幸子「亜季さんは地方でのお仕事でしばらく留守にしているそうで」

拓海「そういやそんなこと言ってたっけか……、まあボクシングならちょうどいいわな、ここならひと通りの道具はそろってるし」

幸子「噂には聞いてましたが、本当にリングがあるんですね」

拓海「ああ、しかもだんだん設備が充実してってんだよな、いつの間にかサンドバッグふたつになってやがる」

幸子「はあ……」

拓海「今は両方とも使われてっから、とりあえず軽くスパーでもやってみるか?」

幸子「え……スパーってスパーリングですよね? いきなり拓海さんとですか?」

拓海「なんだよ? アタシじゃ不満か?」

幸子「いえ、その……ちゃんと手加減してくれるんですよね?」

拓海「安心しろよ、一発で気持ちよく沈めてやんぜ」

幸子「遠慮しておきます!!」

拓海「冗談だって……まあ、他のヤツがいいってんならそれでもいいけどよ、そこらに暇そうなのがゴロゴロいるし、適当に頼んでみたらどうだ?」

幸子「そ、そうしましょうかね」



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