バットマン「グランド……オーダー?」
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770: ◆GmHi5G5d.E[saga]
2018/01/24(水) 01:12:43.40 ID:U2Rv23+B0


 夕暮れを受け、輝く剣が振り抜かれた。紙一重でそれを躱しながら、バットマンはアルテラの懐へと滑り込む。

「ちっ」

 アルテラは未だに身体のコントロールを全て取り戻せない。隙だらけの胴体へ、小ぶりなフックが叩き込まれた。

 振りに見合わず身体が浮くほどの衝撃に、彼女は目を見開く。黒い騎士は身体を回転させ、肘打ちで腹部を叩く。くの字に折れ曲がる体、ダメージに呻き声が漏れる。

 バットマンは流れるように蹴りを繰り出した。だがその足首が掴まれる。

「嘗めるな」

 アルテラ。そのまま渾身の力で振り回し、騎士を地面へと叩き付ける。内臓が爆発するような感触。白く眩む視界。バットマンは歯を食い縛って意識を保つ。

 破壊の大王が剣を振り上げる。しかし彼はその顎を蹴り上げ、遠く森の木へ向けてグラップネルガンを発射した。

 巻き上げ機構が作動、コウモリが飛んで行く。しかしその足は掴まれたままだ。アルテラはバットマンの脚にしがみついたまま、剣を振り上げ、振り下ろした。火花が散り、神の鞭と黒い騎士が落ちて行く。


 地面に墜落。バットマンはいちはやく起き上がり、倒れたままのアルテラへ向かって行く。だが彼女も立ち上がり、剣で迎え討つ。ブレーサーと剣がぶつかり、甲高い音が鳴り響く。

「諦めろ」

 アルテラは冷たく言い放つ。小細工の効果もそろそろ切れる。目の前の男は死ぬ。それはどちらも、分かっているハズだ。

 だというのに、何故この男は表情を崩さない?

「……この位置は、計算通りだ」

 コンピューター操作音の直後、彼らの足元の地面が爆発した。






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