279: ◆Bc4KZX4MNU[saga]
2021/08/27(金) 21:48:02.88 ID:PwFEEC+p0
―――1週間後【病院】
京太郎「……変わり映えしない景色だなぁ」
窓から外の景色を見る京太郎は私服
顔色等も前までの京太郎に戻って、ほぼ変わらなくなった
憂いを帯びた表情で眺める外になにを想っているのか……。
京太郎「あ、戒能さん!」
良子「ハロー―――須賀君」フッ
京太郎「みんなは?」
良子「帰りましたよ、でもソーリーです。わざわざ残ってくれて」
京太郎「良いですよ別に、やることもありませんし……俺が戻ったところで、ね?」
笑う京太郎に、良子はそっと笑みを浮かべた
理解はしているのだ。彼女とて彼の気持ち、思っていることは
そして二人は歩き出す。今日は―――退院日だ
京太郎「にしても、俺が戒能さんと会ったことあるなんてなぁ」
良子「ま、まぁ小さい頃の話ですから」
京太郎「んーでもこんな美人と会ってるのに忘れてるなんてぇ」
良子「上手ですね」フフッ
今ここで大事なのは、須賀京太郎の記憶について
結論だけならば―――記憶は“失っていた”
身体から魂が、霊魂が抜けていたその数週間の記憶を彼は憶えていなかった
予測していた結末でもある。不本意ではあるが、良子はそれを受け入れた
その上で、熊倉トシも大沼秋一朗も戒能良子も、再び彼と出会ったのだ
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