青葉「えぇっ、転勤っ!?」父親「あぁ!」
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23:名無しNIPPER
2017/11/19(日) 02:35:22.51 ID:kaRTCS/Y0
葉月「何だってぇ〜、転勤っ!!??」

青葉「わぁ、葉月さん…声が大きいですよっ?!」

葉月「うむ、済まないね…私としたことが取り乱してしまって。」

青葉「いえ、大丈夫ですよ!」

葉月「……そうか。涼風くんの父上の仕事の都合で九州に転勤とは…。確かに寂しくなるねぇ……」

青葉「……」

葉月「でも、一人暮らしをすればこっちに残って我が社でも働けるチャンスはある。しかし、父上が認めてくれないため、条件として三日だけ家事の練習をし、四日目にてテスト…無事にクリア出来たら一人暮らしを認められる、という訳か…」

青葉「はい。それで、私は父が出した条件をクリアできるように頑張っていますが、その反面もしダメだったら皆さんとお別れ…。それを考えると八神さんたちに転勤の話をするのが嫌で、嫌で…」

葉月「色々と複雑だが、まぁ…八神だけでなく遠山くんに滝本くん、篠田くんに飯島くんを悲しませたくない、という気持ちは痛い程分かるよ!」

青葉「葉月さん…」

葉月「確かに私だけが把握し、尚且つ八神たちに知られないように配慮する事も可能だ」

青葉「じゃあっ!?」

葉月「だが、それだと君の為にはならないと思うんだがね?」

青葉「えっ?」

葉月「考えてみたまえ。私だけ知っていて、逆に八神たちが君の転勤の事を知らないまま一週間を過ごす。そして後々君がここにいようが…九州に移り住もうが、そこで君の転勤を八神たちが知った場合…彼女たちはきっと落ち込むと思うんだ! もちろん、「なんで私らに一言言ってくれなかったんだ」って…ね?」

青葉「……」

葉月「人は恥ずかしい事、どうしても言えない事を隠したがり、時にはそれを知った他人に口止めをする場合もある。そして、今回の涼風くんのように悲しい事があっても、それを仲の良い人が知ったら悲しむと思い、言えずに必死に隠し続けるというのもある。だが、それは気を遣うのではなくただ単にその相手と向き合うのが怖い。それが嫌だと思って逃げてるだけだと私は思うね…」

青葉「あっ、あぁっ…!?」

葉月「人間は誰だって何かと向き合う事が怖いと思う時もある。しかし、その怖いと思う時を乗り越えるのを止めたら、最後には何が残ると思う? ……答えは後悔だよ! あの時、こうすれば良かったなぁ…もっと向き合うべきだったと絶対に後悔するだろう!」

青葉「うぅ……」

葉月「だからこそ、君は八神たちが後になって落ち込む前に…決して嫌がらずに彼女らと向き合って、自分が後悔しないように正直に本当の事や自分の気持ちを伝えるべきだ! それこそ君の為になる…と、そう思わないかね?」ニコリッ♪

青葉「ハッ!? た、確かにそうです…。葉月さんの言った通り、私は八神さん達から気持ちとして逃げていました!!」

葉月「うむ。」

青葉「だけど、私は伝えないといけないんですね! 正直に転勤の事も自分の気持ちも!!」

葉月「そうそう!」

青葉「葉月さん、私…自分の口からしっかりと伝えます! 包み隠さずに全てを!!!」

葉月「その意気だ、涼風くん♪ さて、そろそろ八神たちの元に行きたまえ。」

青葉「はい! ありがとうございます、葉月さん!!」

葉月「うん。どう致しまして♪ 頑張ってきたまえ、涼風くん!」


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