99: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/11/22(水) 23:27:37.95 ID:1X342Du80
起立による賛意を示す、椅子が引かれる音が一つ鳴る。
二つ、三つ………止まらない。
( ^Д^)(………待て)
四つ、五つ………まだ終わらない。
(;^Д^)(待て、待て!)
六つ、七つ………動悸が、止まらない。
「────では、投票行動を締め切らせていただき」
(;゜Д゜)「まぁあああてぇえええええええええっ!!!!」
最後の椅子音が鳴り終わった瞬間、宝樹蕗也はその端正な顔を醜悪に歪め絶叫と共に椅子から跳び上がった。
血走った眼で、彼は議場を見渡す。
同じ反与党の民心党代表とこの法案については反対を表明していたはずの未来の党の代表は、申し訳なさそうな表情でこちらから視線を外す。
公民党、進歩党の代表は、見苦しいものを見るような視線を宝木に向ける。
優政党、社公党、日生党の代表と無所属議員は、どこかこびたような目付きで与党席の方を見ている。
愛国党の代表は、此方を真っ直ぐに見つめて嘲りの表情を隠そうともしない。
8人の議員は、その悉くが起立していた。
(;゜Д゜)「なっ………何を………そんな…………」
「おーおー、どないしたんや宝木議員。クソでもしたいならはよトイレ行ったらどうや?」
その光景を信じられず、受け入れられず、棒立ちになる宝木。
彡(^)(^)「それとも、法案に賛成か?満場一致とは嬉しいやっちゃな」
そんな自分を見据えながら、国政党党首にして日本国首相・南慈英は満面の笑みを浮かべていた。
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