77: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/11/21(火) 07:37:07.52 ID:Zgmwr4p30
傍らに立つ、龍驤さんに視線を送る。彼女もまた、僕を見上げた。
日頃は元気で威勢がいい、頼れる僕の秘書艦。それが今は、まるで雑踏の中で親からはぐれそうになっている子供みたいに怯えた眼をしている。
どこにも行かなでとでも言いたげに無意識の内に僕の提督服の袖口を摘まむ指は、震えていた。
…………深海棲艦と初めて戦うときだって、こんな様子じゃ無かったのにな。
(´Д`)(まぁ、このタイミングにいちいち官房長官がお出ましになる時点で、ただの視察じゃ無いとは思ってたけどね)
それにしても、本当によかった。
「……あ」
龍驤さんの手をふりほどき───しっかりと握り返しながら、僕はつくづくそう思う。
(´Д`)「お断りします、ク……官房長官閣下」
答えが最初から決まり切っている内容で、本当によかった。
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