18: ◆cgcCmk1QIM[saga]
2017/11/12(日) 20:32:06.25 ID:W1uOFZeg0
菜々さんが芸能活動を続けるには、自分が『信じて』と口にした約束を違える必要がありました。
菜々さんはその道を選ばなかった。
潔癖すぎるという人が居るでしょう。
間違いだと言う人がいるでしょう。
本当はもっといい方法があったのかも知れません。
だけど菜々さんは考えた末に、自分がより大切に思う事を選びとったのです。
菜々さんはそんな選択をいくつも重ねてきたのです。
私は、どうでしょう。
『アイドルか、さらに大事な何かか』を選ぶとき、私は菜々さんのような選択が出来るでしょうか。
―――ううん、そうじゃない。
私も、そうしなくちゃいけないんだ。
『できるでしょうか』に留まろうとする心に、私はかぶりを振りました。
私は、菜々さんの選択を見ていました。
同じように私が選択を迫られた時、それを見ている誰かはきっと居るのです。
その『誰か』の前で、自分の心に恥じない選択をすること。
いつか私も菜々さんのように、そうして見せなくてはいけないのです。
そうだ。選択は自分だけの物じゃない。
そこにはきっと、責任があるのです。
…いつの間にか、時計の針は0時を指していました。
菜々さんの最後のライブはもう、今日のこととなったのです―――
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