2:名無しNIPPER[saga]
2017/11/11(土) 00:12:47.12 ID:wevA400bO
「あ、藍子ちゃん、待ってぇ…」
空は快晴。夏も終わって少しひんやりする風が心地よい…そんな中散歩をしていたら、いつもはゆるふわしてる藍子ちゃんが「黒猫さんっ!」とカメラ片手に駆けていきました。
「怖くないですよー、怖くないですよー」
そう言ってじりじり近寄る藍子ちゃんが何かに気付いたみたいです。
「あれ?この子…」
「どうしたの?藍子ちゃん」
「美穂ちゃん、見てください。ほら、怪我してる…」
あっ、ほんとだ。黒猫さんの前足が少し変な方向に曲がっているのが見えて、胸がぐっと苦しくなりました。
「ど、どうしよう…ほっとけないよ…」
「はい…私も同じ気持ちです…。そうだ、美穂ちゃん、カバン持っててくれますか?」
「え?うん…」
藍子ちゃんは首に巻いていたスカーフをしゅるりと取って、黒猫さんを包むように持ち上げました。
「もう、大丈夫だからね」
そしてそう優しく言いました。
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