8:名無しNIPPER[saga sage]
2017/11/09(木) 12:21:59.72 ID:/E20kLoAo
「喧嘩じゃありませんよ、先生」と、ありすは言った。
それはあまりにきっぱりとした言い方で、私はついつい面食らってしまった。
「ちげーよ! こいつが泣かせたんだよ!」
生徒たちが口々にわめいた。
声変わり前とは言え、大人顔負けの理屈と汚さの混じるそれは、まさしく怒声だ。
「静かに!」
私が大きな声で言うと、水を打ったようになる。
「とにかく、二人だけ、来なさい」
私はそれだけ繰り返して、他の生徒を帰らせた。
全員が昇降口を出たかを見届けたあと、私は二人を適当な席に座らせ、そのあいだに私も座った。
そうこうしているうちに、泣いていた彼も落ち着いてくれたようだ。
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