65: ◆xJHI1D1Uro[saga sage]
2017/11/09(木) 20:40:21.83 ID:/E20kLoAo
「これからは、仲直りのつもりで着てあげるんです」
「仲直りねぇ」
私はありすの表情に自虐的な陰を見た気がした。
ありすは、いつだって後ろめたい気持ちを抱えているみたいだ。
「タンスの肥やしにしておくのも、もったいないしね。着られるうちに、どんどん着るといいんじゃない」
「そうします。前は、こういう服ばっかり着せられるのが、まるで着せ替え人形みたいで、嫌だったんですけど、
……いまもそれは変わらないんですけど、でも、まあ、いいかなって」
ありすが中学生になり、大人になっていくその過程で、いまある洋服は着られなくなっていくはずだ。
身長が伸びて、胸も、お尻もいまより大きくなっていく。
「私、早く大人になりたいです」
ありすがそう言って笑うのは、間違いなく無邪気さゆえだった。
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