11:名無しNIPPER[saga]
2017/11/06(月) 22:25:49.34 ID:1bqYoAB70
……期間は、どのくらいですか。
諦めたように依頼人に告げた。
ぱぁっ、っと少女の表情が明るくなり、依頼人はネクタイを正して商談に入るような姿勢を向けてきた。
「まぁ、組織内の情報を洗う意味で少々時間を空けて、一年です。
延びるかもしれないし、短くなるかもわかりません。」
報酬は如何ほどになります?
「そこは要相談で。ああ、ちなみに彼女の生活費はこちらで出しますので、そこは気にしないでください」
ふぅ、と思わずため息をついた。
腹をくくったからには、まぁそれなりに過ごしていこうと思う。
それに、あの船で出会ったときに感じた、あの気持ちは未だに忘れていない。この胸で燻っている。
大人として未熟な身だが、出来得る限りこの子が幸せになれるよう、自分なりに最善を尽くそう。
出入り口で立ったままの少女に向き合い、言葉をかける。
「初めまして。君の名前は何ていうんだい?」
少女は、おずおずと口を開いた。
「わ、私の名前は……>>14です……」
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