42:名無しNIPPER[saga]
2017/12/04(月) 01:40:32.93 ID:uGLEpd4V0
魔法使い「どう説明したらいいか……ピオリムは、概念的なものなのよ」
勇者「概念?それって一体どういう……」
魔法使い「『早さ』『速さ』『疾さ』『敏さ』……術者によっては、理論上どの『はやさ』にも使用できるの」
戦士「へぇ、それは便利だ。しかし、便利なだけではないんだろう?」
魔法使い「その通り、ピオリムは不可視な部分が多過ぎる。効果を抑えて『素早さ』のみを上げるだけに限定したピオリムですら、重ねて唱えるにもせいぜい、3〜4回。それ以上はどうなるか分かったものじゃないわ」
勇者「少し難しいな……じゃあ、本来のピオリムを何度も唱えた場合は?」
魔法使い「あー……あくまで、私の憶測だけれど……世界から認識されなくなるんじゃないかしら。概念に閉じ込められて、見えなくなってしまう……」
戦士「まぁ、つまり……他とは異質な魔法だという事だな。ほれ、街が見えた」
魔法使い「え!?あぁ……!やっと着いたのね!」
戦士「はっはっは、話に夢中で疲れを意識しなくて済んだろう?得意分野の話は誰だって楽しいからな」
魔法使い「くっ……何だか悔しいわ……」
勇者「無事に着けてよかったよ、ホント。ね、僧侶……」
僧侶「…………」
勇者「僧侶……?」
僧侶「っ、……!はい!皆さん無事で何よりです!」
魔法使い「とりあえず宿を目指すわよ!!」
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