1: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:30:30.02 ID:aRg3u8HG0
誕生日用に書いたつもりが、期日を過ぎてエタりそうだったのを何とか書き上げました。
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2: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:31:14.74 ID:aRg3u8HG0
「こ、ことり!ぁ・・・あの、あ、あの!貴女の事が、すっ、すっ、すっ、好きですっ!」
ある日の夕方、弓道場に響き渡った海未ちゃんの告白。
「ダメじゃないの。ダメじゃないんだけど・・・ちょっと、時間をください・・・。」
3: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:32:01.56 ID:aRg3u8HG0
その日の晩、布団に顔をうずめながら海未ちゃんの告白を反芻する。
海未ちゃんの事だから、きっとものすごい勇気を振り絞って告白したんだと思う。
「はあああああぁぁぁ。これが穂乃果ちゃんだったら良かったのに・・・。」
4: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:32:42.29 ID:aRg3u8HG0
ただ、穂乃果ちゃんにその気はほとんどなさそうで、ちょくちょくモーションをかけたりもしているんだけど、手ごたえは無し。
「私を一途に見てくれる海未ちゃん。私の一番の穂乃果ちゃん。」
こんな悩みは、きっと贅沢なんだろう。
5: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:33:09.19 ID:aRg3u8HG0
次の日、私は悶々としながら、秋葉の街をうろついている。
この問題に答えはあるんだろうか・・・。
時折ため息をつきながら、ブラブラしていた。
6: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:34:08.61 ID:aRg3u8HG0
『あら、ことりじゃない。』
突然の声に振り向くと、にこちゃんと真姫ちゃんがいた。
「あ、にこちゃん、真姫ちゃん。こんにちわぁ。」
7: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:34:42.62 ID:aRg3u8HG0
「珍しいわね、アンタが1人なんて。」
「もう・・・。私だって一人でいるときはありますぅ。」
「で?どうして今日は1人なの?」
8: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:35:27.26 ID:aRg3u8HG0
言い返した瞬間に、ふとイタズラ心がむくむくと湧いてくる。
「あ、ねぇ、にこちゃん、真紀ちゃんじゃない誰か他の人から告白されたらどうする?」
突然の質問だけど、二人は今お付き合いをしている。
9: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:36:04.07 ID:aRg3u8HG0
すると二人はお互いをチラッと見合う。
「ま、まあ、別に悪い気はしないわね。」
何かちょっと自慢気なにこちゃん。
10: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:36:39.01 ID:aRg3u8HG0
「じゃあ、私より先にその人に告白されたら、その人と付き合うのね!」
「は?バッカじゃないの?!アタシの一番が居るのにOKする訳ないでしょ!」
「わ、私だって逆だったら断るわよ。だってにこちゃんがいるから・・・。」
11: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:37:20.16 ID:aRg3u8HG0
「ぁー、じゃあ私、急ぐからこれで・・・じゃぁねぇ〜。」
変に勘繰られてしまうのを危惧して、足早にその場を後にした。
二人が見えなくなった辺りでふと考える。
12: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:37:53.88 ID:aRg3u8HG0
海未ちゃんも、きっと純粋に、一途に私の事を好きでいてくれると思う。
もし・・・もしも、私が海未ちゃんの気持ちに応えたとして、私も同様に海未ちゃんの事を好きになれるのかな・・・?
私の一番は今の所変わってない。
13: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:38:36.15 ID:aRg3u8HG0
そんな状態で海未ちゃんの気持ちを受け入れても、かえって失礼なんじゃないんだろうか。
じゃあ、断る?
でもでも、私の穂乃果ちゃんへの気持ちは届かないかもしれない。
14: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:39:16.38 ID:aRg3u8HG0
それに心のどこかで、穂乃果ちゃんの一番が私じゃなくて、海未ちゃんなんじゃないかという心配もあった。
だから尚更、今の関係を壊したくなくって、私は穂乃果ちゃんに直接アタック出来ないでいたのに・・・。
あ〜〜〜もうっ!
15: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:41:14.29 ID:aRg3u8HG0
頭が混乱して思わず頭を掻きむしったタイミングで、再び後ろから声をかけられる。
「頭を搔きむしることりちゃんなんてレアやね〜。」
ハッと振り返ると、そこには希ちゃんと絵里ちゃんがいた。
16: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:42:04.86 ID:aRg3u8HG0
「とりあえず、そこのス○バで詳しく聞いてみよか。」
有無を言わさず希ちゃんに連れ込まれてしまう。
「で?ことりはどっちを選ぶの?」
17: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:42:41.09 ID:aRg3u8HG0
「あ、あのね?」
『ウンウン!』
目をキラキラさせながら身を乗り出す二人に、海未ちゃんに告白された事と、私の気持ちなどを話してしまった。
18: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:43:10.22 ID:aRg3u8HG0
「難しいわね・・・。」
茶化すことなく、真剣な面持ちで絵里ちゃんが悩んでる・・・。
「これぞまさに昼ドラ的な三角関係やん。」
19: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:43:58.09 ID:aRg3u8HG0
「最悪は、三人とも共倒れよね。」
「あー、それは視聴者さんにも不評やね。」
希ちゃんがどういう立場で話に参加してるのか良く分からない。
20: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:44:37.59 ID:aRg3u8HG0
「あれ〜?まさかにこっちがその気なら、そうするつもりだったん?」
表面は笑顔だけど、微妙に隠しきれない希ちゃんの嫉妬心・・・。
「え?!ち、違うわよ〜。今のはことりの話じゃない!」
21: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2017/10/30(月) 03:45:23.31 ID:aRg3u8HG0
「そんなんウチ、妬いて妬いて妬き死んじゃうよ?・・・エリチの枕元に毎日出るからね〜〜〜。」
「それだけは、それだけは止めてぇ・・・。」
絵里ちゃん涙目になってるよ。
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