21: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2017/10/29(日) 20:57:26.87 ID:hGr+6DsHO
そうだ。
何で俺がこんな目に遭わなきゃならないんだ。俺が何をしたって言うんだ。
ふざけんな、鬼姫も、魔物も、魔族も、全部全部死んじまえ。
俺と同じ痛みと苦しみを与えてやる。
呪ってやる。
死ね。死ね。死んじまえ。
どいつもこいつも死んじまえばいいんだ。
そう強く念じた瞬間、辺りに肉の焼け焦げたような悪臭が立ち籠めた。
そっと目を開けると、覚悟していた痛みなく、俺は喰われてはいなかった。
大口を開いて噛みつこうとしていた魔物は皮膚を剥がされ、焼け爛れて死んでいた。
理解するのに、そう時間は掛からなかった。
魔力、魔法だ。
手も触れず、念じるだけで殺す手段なんて『それ』しかない。
俺は、俺と同じ姿になった魔物を見下ろしながら、体に巡る力を理解した。
そして、理解した瞬間に誓った。
この力を使って、鬼姫を殺す。
55Res/42.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20