鬼姫「わたしの愛は美しいでしょう?」
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11: ◆IULkuZ.Noal.[saga]
2017/10/29(日) 20:27:27.67 ID:hGr+6DsHO

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嗚呼、退屈。

彼との時間が唯一の至福の時、瞬きの間に終わる幸せなひととき。

今日も彼は変わらなかった。

だから愛しい。だから愛させたい。振り向いて欲しい。んっ、まだ奥が熱い。

でも、今は退屈。

父が魔王に尽くした結果、わたしは裕福な暮らしを約束された。

魔族領の内乱を『力』で抑えたのは、わたしの父。魔王に心酔した屑。

魔王の思想に共感して、数多の戦いに身を投じ、理想の為に命を落とした愚かな男。


哀れよね。


自分の為に力を使えば良かったものを、誰かの為に使うなんて。

どんなに賞賛されようと、魔王に利用されたことには変わりはないのに……

まあいいわ。

わたしはそうならない、わたしの力はわたしの力。誰の為でもない、わたしだけの力。



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