【艦これ】提督「クソッタレな世界を」長門「生き残るために抗おう」【安価スレ】
1- 20
30: ◆k5OCMHkyEc[saga]
2017/10/29(日) 18:02:57.93 ID:5kjN12kv0
※元々居た鎮守府は>>1のを流用します。


提督は、未だ深い闇に包まれている外を見る。

僅かな光が照らしているそこは、本でしか見たことがない神秘的な景色。

だが、自分一人ではそこには行けない。入った直後に水圧でお陀仏だ。

先ほどの陽炎の顔を思い出す。喜んでいるようで、悲しんでいるようにも見える表情を。

そんな表情をさせてしまった自分に嫌悪感を抱きながら、これからどうするべきか考える。

「色々と知らないとな…。ここのことも、皆のことも」

現時点の状況を理解しなければ、行動を起こすことが出来ない。

そう判断した提督は、長門を捜しに行く。

部屋を出て、廊下を歩く。上も下も、全てが苔生した岩で構成されている。

左を見れば、辺り一面に海があり、右を見れば岩がある――。

――見れば見るほど不思議な場所だ。

そんな思いを抱きながら、あてもなく捜し続ける。が、後ろから声を掛けられてそれは中断された。

「話は終わったようだな。どうだった?」

いつものように、余裕を持った表情を浮かべる長門とは対称に、提督の表情は険しい。

「…前向きになれ、と言われたよ」

長門は顎に手を当てて微笑む。

「当然だな。もっと前向きに考えるべきだ。貴方は」

その言葉を聞いて、提督の表情は曇る。

「忘れてしまったよ…。前向きに考えるのがどんな感じだったか」

「…言い方が悪かった。いつものように振舞ってくれたらいい、ということさ」

「…頑張るよ」

長門は提督の手を握り、先導する。その間に、長門は一言呟いた――。

――私たちの期待が、存在が重みになっているなら、哀れだよ。私たちも。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
301Res/229.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice