武内P「絶対にアイドルに手を出したりしませんッ!!」
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◆SbXzuGhlwpak
[sage]
2017/10/28(土) 21:54:56.72 ID:qZdx75aV0
文香「……そ、そんな……抱きつくだなんて」
武内P「」
文香「それにしても……大丈夫な日とは、いったい何のことなんでしょうか?」
武内P「いえ、あの……鷺沢さん」
文香「でも……どうすればいいかわからない私に、ありすちゃんが頑張って用意してくれたんです。きっと、深い意味があるに違いありません」
武内P「別に、深くは……いえ、説明できるものではないのですが」
文香「かといって……お、男の人に抱きつくなんて、私には」
武内P「そうです。無理をされる必要など一切ありま……鷺沢さん?」
文香「わ、私にはこれが精いっぱいで……」
武内P(風が吹けばほどける様な弱々しさで、彼女はたおやかな指で私の袖をそっとつまんでいました)
武内P(緊張からその吐息は小刻みに荒く、緊張で固くなった体はその両肩をぎこちなく上下させています)
武内P(いますぐその体を支えなければという使命感と、今の私が彼女にうかつに触れるわけにはいかないという恐れで葛藤していると、彼女がなんとか呼気を落ち着け、ゆっくりと私を見上げました)
武内P(濡れた瞳を上目遣いに、頬を赤く染めながら彼女は――)
文香「きょ……今日は、大丈夫な日……です」
武内P「〜〜〜〜〜っっっ」
武内P(鷺沢さんほどの女性がそれを使えば、男を数十回殺せる威力があるとはつゆほども知らず、例の言葉を口にしてしまったのです)
文香(プロデューサーさん、どうされたのでしょう? 硬直して顔を赤くされて……赤く?)
文香(プロデューサーさんが顔を赤くされたのなら……ストパ指南書Kにあったことをしないと)
文香「その……し、失礼します」
武内P「!!?」
武内P(鷺沢さんが私の額に手を当て……ヒンヤリとして、とても気持ちが良い)
文香(指南書には額と額を合わせて熱を測るとありましたが……背が高くて無理ですし、何より恥ずかしすぎてそんなことできません)
文香(でも……これだって十分恥ずかしいです。プロデューサーさんは大きいから、近づかないと手が届きませんし……もう一歩踏み込めば、プロデューサーさんの胸の中に)
武内P(こ、これは大変危険な状態です。しかし私の体を心配してくださっている鷺沢さんの手を払って逃げるわけには――)
文香(この距離……まるで奏さんが出演したドラマのワンシーンのようです。そう、こんな風に――)
武内P(……なぜ、私を見上げながら……目を閉じるのですか)
武内P(距離が縮まって……いえ、私がつめている? 体が勝手に……いけない、このままでは、このままでは!)
文香(プロデューサーさんの額に当てたままの手が教えてくれます……距離が、なくなってきてます。これは……私なんかにプロデューサーさんが!?)
武内P(止まれ、止まれ、止まれ、止まれ止まれ止まれ――――)
文香(――――プロデューサーさん)
武内P(止ま――――ッ!!)
コツン
武文両道『あ』
武内P(鷺沢さんが私の額に手を当てたままだったおかげで、お互い途中で我に返ることが出来ました)
武内P(呆気にとられた……夢から覚めたばかりのような美しい顔を間近で見て、自分が何をしでかそうとしていたか今度こそ理解することができ――)
武内P「申し訳……ありま、せんでしたっ!!」ガバッ
文香「ぷ、プロデューサーさん!?」
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