4:名無しNIPPER[saga]
2017/10/28(土) 01:10:58.82 ID:zJC5eQxq0
―――
「のり子にはソロで『私はアイドル』を歌って貰おうと思う」
今日の報告と直近のスケジュール確認が終わり、次回公演のセットリストに話題が移ったところでの、プロデューサーの一言である。
「この前まつり達も歌ってたし、曲はわかるよな?連続での選曲にはなるけどファンからのアンケートで人気でさ、他の子が歌ってるところも見たい!って」
私はアイドル。
オリジナルは春香と伊織。
かわいらしい曲調とちょっと生意気な歌詞の、いわゆる"いかにも"な曲だ。
それにしても…
「ア、アタシは他の曲の方がいいんじゃないかな…はは」
「ほら、このセトリだとGO MY WAY!!とかポジティブ!とか、アタシっぽいっていうかファンのみんなも盛り上がると思うんだよね」
「私はアイドルは…ほら!翼とか茜なんかも似合うよね?」
あわててまくしたてる。
よりによって、といえば言葉が悪いけど、この曲は。
"かわいらしい曲調"の部分はアイドルなんだから覚悟を決めるとしても、問題は歌詞だ。
さっきは"ちょっと生意気"なんて言ったけど、そんなもんじゃない。
きっと本当にかわいくて、自信満々で、そういう子が歌ってこそのこの曲だ。と思う。
さてはドッキリか!このやろー!
と、プロデューサーを睨みつけてみれば、
…じっとアタシを見る目は真剣で
「んーそうか?でもな、あれだ。俺が聞きたいんだ。のり子の私はアイドル」
「ま、考えといてくれ」
そんなことを言われた。…気がする。
よく覚えていない。
―――
15Res/12.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20