61: ◆RJAlTwGjGifU[sage]
2017/10/25(水) 22:47:00.15 ID:jfLf9Y1o0
橙子「特に、異常はないみたいだね」キョロキョロ
AI『……いくら見回りとはいえ、年頃の乙女が夜更けにこんな廃墟をうろつくのはあまり感心しませんよ』
橙子「それはそうだけどさ……でも、クリーチャーは人気のない場所によく現れるし」
AI『では、要注意スポットとしてあとで連絡を入れておきましょう』
橙子「お願いね。それにしても、酷い有り様。物とか瓦礫とかで歩きにくいなあ」
AI『足元に気をつけてくださいね』
橙子「分かってる――あれ?」ヌチャ
AI『どうしました?』
橙子「何か踏んだみた……い……?」
床に視線を落とした橙子の目に、粘性の赤黒い液体が映る。
窓から差し込む月明かりに照らされる、不気味な水溜まりは何かを引きずったように奥へと続いていた。
橙子が赤い軌跡を目で追っていくとそこには、
ヒーロー「――――――――」
強化鎧を無惨に打ち砕かれた、物言わぬヒーローの躯がそこにあった。
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