30: ◆RJAlTwGjGifU[saga]
2017/10/22(日) 03:14:12.33 ID:rAT898cB0
――この街の暗闇には、怪物が潜む。
怪物は時としてその姿を現し、人を襲う。
無力な人間はただ、狩られるしかない。
女「た、助けて…………!」
怪物「gururururu――!」
街灯も人通りも少ない路上で、蝙蝠を思わせる漆黒の異形が女に襲いかかろうとしていた。
怯えて後ずさる女性に、怪物が今まさに覆い被さろうとしたその瞬間――!
橙子「うりゃあああーーーーッ!」
突如として現れた少女の跳び蹴りが異形を吹き飛ばした!
蹴り飛ばされた怪物と位置を入れ替わるようにして、少女が着地する。
橙子「お姉さん無事!?」
女「あ……」コクコク
橙子「良かったぁ、間に合って」
AI『良くありません。生身で突っこむなど無謀もいいとこですよ、橙子』
安堵の息を吐く少女の腕から、注告めいた電子音声が響く。
AI『もう少し、思慮深く行動して欲しいものですね』
橙子「お説教はあいつ何とかしてからね」
少女の視線の先で、怪物が立ち上がっていた。その目は新たな獲物を見つけた喜びに、爛々と輝いている。
橙子「いくよ、アイ」
AI『私はアイではなく単なるAIですが、いつでもどうぞ』
\awaken!/カチッ
橙子「変身!」
\sunri-origin!/
少女の身体が一瞬にして橙色の炎に包まれ、発生する光と熱が夜の闇を切り裂いていく。
真昼の太陽のような強烈な光が収まると、そこにすでに少女の姿はいなかった。
立っていたのは、太陽を飲み込もうとする獅子の意匠が施された鎧を纏う戦士の姿――
サンライオリジン「さあ、心に太陽当ててくよ!」
263Res/91.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20