153: ◆RJAlTwGjGifU[sage]
2017/11/02(木) 23:39:02.44 ID:arT4pAxg0
【商店街屋根の上】
グリーンライト「サンライオリジン!? どうしてここに!?」
サンライオリジン「たまたま通りかかったから助太刀に来たよ!」
グリーンライト「教授に改造されているはずでは……!?」
サンライオリジン「どうしてってそういう意味!?」
AI『お二人とも、コントはそのくらいに。敵が動きます』
冷静なAIの指摘通りに、すでに蜘蛛の異形は起き上がっていた。
ヒーローに挟まれながらも、二人に向けて油断なく視線を動かす。それと同時に、身体に巻き付いていた蔦の残骸をひきちぎっていった。
AI『データベースへアクセス――照合終了。該当情報一件、通称【スパイダー・クリーチャー】。蜘蛛の能力を持つ怪人です』
サンライオリジン「ごめん、さっきの攻撃で蔦焼き切れちゃった」
グリーンライト「構いません。どのみち抑えきれませんでした」
AI『爪の切れ味も危険ですが、中でも厄介なのは壁面走行能力と毒液を注入する牙。そして特殊な糸――来ます!』
異形の両腕から射出された純白の一閃がサンライオリジンとグリーンライトイリュージョンへ襲いかかる!
AIの警告に反応し、二人はすんでのところで直撃をかわしたが、完全には避けきれず、わずかに被弾してしまう。
グリーンライト「くっ!」
サンライオリジン「つぅ!?」
AI『気をつけてください! 敵の作り出す糸は切断力が極めて高く、直撃すればアーマーであろうと切り裂きます!』
グリーンライト「なら接近戦に!」
腕を上げきった態勢を好機と見たグリーンライトイリュージョンが、蜘蛛の異形の懐に飛び込む。
そのまま攻撃に移ろうとした瞬間――
怪人「husyururu……!」
異形が笑った。
六つの足の一本が持ち上がり、その先から糸が射出される。
グリーンライト(足からも!? けれど一度見た直線的な攻撃。よく見て――今!)
タイミングを量り、紙一重で予測される糸の軌道から身をそらす。
極限の集中で、ゆっくり流れる時間の中、攻撃をかわしたと確信した彼女の目の前で糸の先端がほどけ、幾何学的な蜘蛛の巣状に広がった。
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