善子「夢なんて見てないわよ」
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9:名無しNIPPER
2017/10/20(金) 21:12:44.23 ID:3o1UpbjL0
堕天使「全て見ていたぞ。夢を語る語らぬで愚かな仲間割れ・・我に仇なす者であればどうしてくれようかと思ったが、とんだ不幸な女だな。人の子のことなぞどうでもいい、と言いたいところだがさすがに気の毒になったぞ」

善子「ちょっとまだ何がなんだかわからないけど・・でもありがとう。最後に助けてくれるのは同族なのね」

堕天使「何が同族だ。大体どんな思い付きでヨハネを名乗る。使徒ヨハネのつもりか預言者ヨハネのつもりか知らぬが、両方ただの人間だぞ?天界の者の類ではない。たしかに『ヨハネ黙示録』には堕天に関する記述があるが、大方それと混同して

善子「言わないでくださいそこまで深く考えてなかったんです」

堕天使「全く骨折り損とはこのことよ。もう帰るが良い」

善子「うん・・・本当に助かったわ。ありがとう」

堕天使「おっと、しばし待て」

善子「どうしたの?」

堕天使「花丸とやらが聞きたがり、ルビィとやらが聞きたがり、生徒会長が聞きたがり、理事長も聞きたがったというその夢の話」

善子「」ガタガタガタガタ

堕天使「何を震えている。我は堕天使。人の子の夢の内容に興味などない」

善子「そ、そうよね」

堕天使「が」

善子「」ガタガタガタガタ

堕天使「貴様がどうしても話したいというのなら、聞いてやらんこともないぞ?」

善子「ガタガタガタガタ」またこうなるの!?

堕天使「動揺し過ぎだ。今ここには誰もおらぬ。他の者に聴かれることなどないぞ」

善子「見てないの!ほんっとにほんっとに見てないんだから!堕天使にだろうが悪魔にだろうが、無理なものは無理なのよ!」

堕天使「貴様、帰れたらなんでもいいから助けてと言っていたな。あのとき、貴様は我と契約を結んだのだ。堕天使との契約を反故にするとどうなるかわかっているのか?その身は八つに裂かれ、魂は永久に現世をさまよい続けることになるぞ」

善子「何を言われても無理ってさっきから話してるじゃない!」

堕天使「我が恐ろしくはないのか!?どうしても口を塞ぐのであれば、無理矢理にでも開いてやるしかないな!」

善子「か、鎌!?」


善子「いやあああああああああああ!!!」


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