3:名無しNIPPER[saga]
2017/10/10(火) 23:21:02.93 ID:3YX/z8oz0
〜2日目〜
気がつくと、私は深い洞窟の底で倒れていた。
周囲は瓦礫だらけだ。
天井の一部は崩れて、そこから光が差し込んでいる。
「……そっか、私、落盤に巻き込まれて」
身体が少し痛いが、何とか起き上がれるようだ。
手を眺め、指を動かしてみる。
両目の視力がある事を確認し、周囲の匂いを嗅いでみる。
四肢や五感に異常はないようだ。
出血もない。
あの高さから落ちたにしては、運がいい。
幸い、荷物も近くに落ちていた。
私は中身を確認して見る。
「弓と矢が見当たらないな、瓦礫の下敷きになっちゃったか」
「油を入れた革袋は破れてない、火打石その他の携帯品も無事みたい」
「よし、取りあえず、ここから出て村に戻る算段を……」
状況を整理している最中、妙に音が聞こえた。
ぐちゃり、ぐちゃり。
その音は、光が差し込まない洞窟の奥から聞こえてくる。
252Res/141.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20