7:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:00:13.34 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「……………。」
アスカ「アタシね、人が人を弔うって言うのはつまるところは心の在り方だと思うの。そりゃ確かに遺骨だとか遺品だとかそういう物があれば手は合わせやすいわよ?でもそう言うのってその心の在り方を示すためのデバイスでしかないと思うのよ。」
シンジ「…うん。」
8:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:10:02.23 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「アスカ…。ありがとう、優しくしてくれて…。」
アスカ「あら?アタシはいつだって優しいわよ?優しいからアンタみたいな優柔不断にいっつも喝を入れてやってんでしょ?」
シンジ「普段も、もう少しお手柔らかにお願いできないかな?」
9:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:20:18.31 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「それにアンタだって…。」ボソッ
シンジ「なにか言った?アスカ。」
アスカ「なんにも!ほらバカシンジ、アンタのママに手を合わせるわよ!」
10:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:30:01.97 ID:TrZWhGNQ0
……………………
………………
………
<共同墓地・入口>
11:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:40:04.57 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「ま、そうよね。それが当然の帰結ってもんよね。ミサトがアタシだけに話すなんてあるわけないものね。」
シンジ「黙ってて、ごめん。」
アスカ「黙ってたのはお互い様でしょ?それに黙ってたって言うよりはどう考えたって軽々しく触れていい話題じゃないもの。アタシにしたってたまたまきっかけがあっただけなんだし。」
12:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:50:03.38 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「は?何よ?突然。」
シンジ「海に行こう。海じゃなくてもいいんだけど、もう少しアスカと話がしたいんだ。」
アスカ「唐突ねー。ま、いいわ。行きましょ、今日は天気もいいし。アタシも付き合わせたんだしね。」
13:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 19:00:02.94 ID:TrZWhGNQ0
……………………
………………
………
<新横須賀(旧小田原)・埠頭>
14:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 19:11:23.59 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「で…?話ってなんなのかしら。」
シンジ「………アスカはさ。いつかエヴァを降りる日が来るって、そんな未来があるって考えた事ある?」
アスカ「………………!」
15:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 19:20:02.20 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「ごめん、デリカシーを欠いた事を聞いてるのはわかってるんだ。でもね、なんだかアスカとはちゃんと腹を割って話をした方がいいと思ったんだ。」
アスカ「…………。」
シンジ「アスカがエヴァにこだわる理由も想像がつかない訳じゃないから…。多分その辺の話については僕よりも大きいもの想像つくんだけど…。」
16:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 19:30:07.54 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「そうかも知れないね。僕はアスカ自身じゃないから全部お見通しってわけじゃないけど…。」
アスカ「アタシね…。ママがママじゃなくなった時にね、これ以上誰かに捨てられたくなかったんでしょうね。そんな時にタイミング良くエヴァのパイロットに選ばれてね…。」
シンジ「うん…。」
17:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 19:40:02.53 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「誰よりも優秀ならみんながアタシを見てくれる。気にかけてくれる。捨てられない。そんな気持ちでエヴァにしがみついて生きてきたの。」
シンジ「…………。」
アスカ「アンタのママの話を聞かされた時ね…。そりゃ当然感づくわよね、弐号機の正体に。そこから先はアンタが想像してる通りよ。アタシがいま弐号機にこだわる理由。」
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