3:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 17:20:02.51 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「ううん、そうじゃないよ。前に父さんに言われたんだ。遺体も遺品も遺ってはいないって。それで僕はこれからあの墓標で何に手を合わせればいいんだろうって…。」ハァ...
アスカ「……………。バカシンジ。」
シンジ「なに?アスカ。」
4:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 17:30:10.23 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「えぇっ?!なんだよ!いきなり、そんなっ…。」
アスカ「いいから!早く支度しなさい。朝からアンタがそんな辛気くさい顔してうつむいてんの見せつけられちゃたまったもんじゃないわ。」
シンジ「そんな急に言われても…。」
5:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 17:40:01.99 ID:TrZWhGNQ0
……………………
………………
………
<第3新東京市・共同墓地 碇ユイ墓標前>
6:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 17:50:02.41 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「えっ?」
アスカ「ごめん、シンジ。アタシね、アンタのお母さんに何があったのかミサトから聞かされてるの。」
シンジ「そう……なんだ…………。」
7:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:00:13.34 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「……………。」
アスカ「アタシね、人が人を弔うって言うのはつまるところは心の在り方だと思うの。そりゃ確かに遺骨だとか遺品だとかそういう物があれば手は合わせやすいわよ?でもそう言うのってその心の在り方を示すためのデバイスでしかないと思うのよ。」
シンジ「…うん。」
8:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:10:02.23 ID:TrZWhGNQ0
シンジ「アスカ…。ありがとう、優しくしてくれて…。」
アスカ「あら?アタシはいつだって優しいわよ?優しいからアンタみたいな優柔不断にいっつも喝を入れてやってんでしょ?」
シンジ「普段も、もう少しお手柔らかにお願いできないかな?」
9:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:20:18.31 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「それにアンタだって…。」ボソッ
シンジ「なにか言った?アスカ。」
アスカ「なんにも!ほらバカシンジ、アンタのママに手を合わせるわよ!」
10:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:30:01.97 ID:TrZWhGNQ0
……………………
………………
………
<共同墓地・入口>
11:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:40:04.57 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「ま、そうよね。それが当然の帰結ってもんよね。ミサトがアタシだけに話すなんてあるわけないものね。」
シンジ「黙ってて、ごめん。」
アスカ「黙ってたのはお互い様でしょ?それに黙ってたって言うよりはどう考えたって軽々しく触れていい話題じゃないもの。アタシにしたってたまたまきっかけがあっただけなんだし。」
12:名無しNIPPER
2017/10/10(火) 18:50:03.38 ID:TrZWhGNQ0
アスカ「は?何よ?突然。」
シンジ「海に行こう。海じゃなくてもいいんだけど、もう少しアスカと話がしたいんだ。」
アスカ「唐突ねー。ま、いいわ。行きましょ、今日は天気もいいし。アタシも付き合わせたんだしね。」
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