国王「さあ勇者よ!いざ旅立t「で、伝令!魔王が攻めてきました!!」完結編
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◆EonfQcY3VgIs
[saga]
2018/11/25(日) 21:26:39.37 ID:h4w+AuR50
氷姫「あたしたちだって、助け合ってなんとかかんとか戦ってたんだから、さ」
雷帝『背中を預けた結果かは知らんが、お互いあべこべのものを失する形となったわけだがな』
氷姫「まあしょうがないわね。戦いが終わった時、あたしたちは生きてるのが不思議なくらいだったし」
雷帝『本当に、タダでは死なん女だ』
氷姫「あんたも人のこと言えないでしょーが」
黒騎士「………壮絶な、戦いだったのですね」
氷姫「ま、とは言え意識もなくってワケ分からないうちに、全て終ってたわけだからねぇ」
雷帝『体を癒すためにこんこんと眠り続けて、目覚めた時に経緯を聞かされ、戦いの結末を知った』
雷帝『ひどい体たらくさ』
黒騎士「し、しかし…っ、父上と母上が戦い抜かれたからこそ、今の世があるのです!」
氷姫「ふふ。ありがと。あんたは出来た娘だわ。…そうよね。今の世界で、あたしは生きてる」
氷姫「身体はいまいち言うことを聞かないし、魔法の力を失ったあたしに出来ることは、あの頃の半分もなくなった」
氷姫「それでも、どうやらあたしたちはこれまでやってこれたし、あんたもいる」
黒騎士「…はい」
雷帝『これは私たちにとっては………充分すぎるほど、上出来だ』
雷帝『魔族と人間の死が、お互いを食い合う円環の時代は終わったのだ』
雷帝『これからは、命を繋ぐ時代だ』
雷帝『我々にお前という存在ができたように………傷を抱えながら、命は進み続ける』
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