国王「さあ勇者よ!いざ旅立t「で、伝令!魔王が攻めてきました!!」完結編
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599: ◆EonfQcY3VgIs[saga]
2018/11/25(日) 18:22:37.78 ID:h4w+AuR50

黒騎士「マスター、ワインを」

親爺「あんたも飲むのかよ」

黒騎士「いいではないか。今日くらいは」

親爺「…」

青年「お前さ、その甲冑重くないわけ? 仮にも年頃の女の子がこんな町中でそんなもん着けてさ…」

黒騎士「別に大したことはない。それにこのご時世とはいえ、魔族の中でも顔の知られた私が変装もなしに出歩くわけにはいかないだろう」

青年「ま、そりゃそうだけど」

親爺「お前さんは、こんな所で酒なんか飲んでていいのかよ?」

黒騎士「全てはつつがなく進んでいる。万にひとつも大事はない」

親爺「大した自信だよ、全く」

黒騎士「………あいつは来てないのか?」

青年「来てないな。流石に忙しいんじゃないの?」

黒騎士「…まあいい。お前にだけでも話しておきたいことがある」

青年「はーあ。やっぱりお堅い話じゃんかよ」

青年「で、なんだよ話って。まさか"魔王"が現れたとか、そんな話じゃあないだろうな」

黒騎士「………魔王は」

黒騎士「魔王は、もういないだろう?」


黒騎士「私たちの世界に魔王が現れることは、二度とない」




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