国王「さあ勇者よ!いざ旅立t「で、伝令!魔王が攻めてきました!!」完結編
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◆EonfQcY3VgIs
[saga]
2018/05/12(土) 08:44:09.34 ID:fcV9fmiV0
雷帝(なんだ、この声は!?)
魔法使い『あなたの弟さんは、勇者一行に選ばれたそうですね。なんでも女神が実際に姿を現したのだとか』
魔法使い『でも、"勇者"なんて魔王に勝利できるかも分からない曖昧なものに頼るよりは』
魔法使い『この技術を駆使して、人の確実な勝利を約束することが、最良とは思えませんか?』
兄『…』
魔法使い『あなたが、軍部の頂点に立つことが出来れば、それは可能ですよ』
魔法使い『簡単なことです。国王や弟さんを裏切り、教会を利用すればいいんですよ』
兄「…気にするな。ただのエコーさ」
兄「全てを裏切りたった一人で事を為そうとした男の、憐れな記憶の断片だよ」
雷帝(これは…こいつの過去か)
兄「お前が電撃など垂れ流して暴れるものだから、施設の機械が誤作動を起こしたのだろう」
兄「全く…人の傷をほじくり返してくれる」
魔法使い『…あなたは頭の良い人だ。心のどこかで思っていたんじゃないですか?』
魔法使い『勇者に頼ることでしか平穏を維持できない、人々の愚かさを』
魔法使い『気づいてしまったのでしょう。それはもう、引き返せないことなのではないですか?』
魔法使い『"あなたにしか出来ないこと"を為すのです』
魔法使い『――弟さんではなく、あなたがね』
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