モバP「そろそろいきましょうか」瑞樹「そうね」
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8: ◆t6XRmXGL7/QM[sage saga]
2017/10/07(土) 02:46:57.24 ID:j2st42DJ0
4駅目で特急の追い越し待ちをした。ホームと川を跨いだその向こうにもビル群が見える。

赤い看板が目にとまる。今流行りの飲料水の広告。

その上に。


「……ッ!」

またしても「俺」がいた。看板の上に立って虚ろげにこっちを見ている。

かなり遠いからか、点のようにしか見えないが、それでもあの人影は「俺」だった。

「俺」のいる空間だけ、やたら近くに見える気がした。

嫌な予感がして、そして的中した。

何度か横にゆらゆらと揺れたかと思うと、意を決してそのまま飛び降りた。

「おいおい、嘘だろ……」

そのまま「俺」は地面に吸い込まれて、見えなくなった。

赤い飛沫が、小さく、たしかに散った。

雑踏は意にも介さない。


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