5: ◆twOYNJxMJs[saga]
2017/10/06(金) 00:32:52.24 ID:h7xFOhfZ0
「人形じゃなくて鍵を選ぶとはね」
「うーん、私だったらお人形かなぁ」
「やっぱり人形欲しくなっちゃいますよねっ。実は家に帰った後、くまさんが恋しくなっちゃったみたいで……次の日の朝に泣いちゃったんです」
「まぁ、幼いころにはよくあることさ」
「飛鳥ちゃんもそういう経験あったの?」
「その質問への回答は控えておくよ」
「えー!」
「あはは……でもそうなることが分かっていたのかもしれませんね、実は両親がこっそりくまさんのお人形を買っていたんです」
フワフワの人形を与えられ、機嫌がよくなった私は「くまさん、くまさん」とお人形にネックレスをかけて遊んでいたそうです。
「だからこの鍵は私が初めて両親にねだった大事な宝物なんです」
ネックレスを首から外し、鍵を見つめます。
鍵は室内の光を受けて微かですが輝いていました。
「この鍵で何を開けるんだろう? 宝箱かな!」
「鍵が開けるのは箱だけじゃないよ、例えばそう……扉とかね」
「扉……ふふっ、きっと夢の扉を開く鍵かもしれませんねっ!」
この鍵はいつだってそばにいてくれました。
嬉しい時も悲しい時も、何か新しいことに挑戦する時も、だからこの鍵が夢の中の扉を開いてくれる。私はそう信じていました。
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