6: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:09:49.19 ID:QhWukM2W0
今日は杏奈のおうちで、百合子さんとふたりきり。 前はこういうことよくあった気がするけど、最近は、無い。
しかも、ここには杏奈と百合子さんのふたりきりのはずなのに、ふたりきりじゃない。
「それでね、昨日はみんなと……」
7: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:10:24.01 ID:QhWukM2W0
「杏奈ちゃん…… もしかして楽しくない?」
「え…… ?」
「ごめんね、さっきから私ばっかり話しちゃって…… だめだね私、杏奈ちゃんのこと考えてなくて自分のことばっかりで……」
8: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:11:39.04 ID:QhWukM2W0
「そんなこと…… ないよ」
「そう…… ?」
「それより、ちょっとゲームしよ?」
9: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:12:28.72 ID:QhWukM2W0
百合子さんは杏奈の言うことを素直に実行してくれた。 合掌は出来てないけど。
そんな人を疑わない、素直なところも好きだよ。 百合子さん。
杏奈は目を閉じた百合子の後ろに回って、手に持った『それ』を百合子さんの両手に付けた。
10: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:13:37.98 ID:QhWukM2W0
「な、何? 何!? 杏奈ちゃん!」
怒ってる、っていうよりびっくりしてるのかな、ゲームの続きって思ってるのかも、まだ目を閉じてるもん。
「目、開けていいよ」
11: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:14:08.41 ID:QhWukM2W0
「百合子さんは杏奈のこと好き?」
「え?」
「好き?」
12: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:14:51.46 ID:QhWukM2W0
「それならプロデューサーさんと杏奈、どっちが好き?」
あの人の名前を出すと百合子さんの表情が露骨に変わった。
「へ!? な、何でプロデューサーさんのことが出てくるの!? ふ、ふたりとも好きだし比べるなんて……」
13: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:15:27.24 ID:QhWukM2W0
「な、何言ってるの杏奈ちゃん! こ、ころ…… なんて!?」
「冗談…… だよ」
「冗談って…… っ!」
14: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:15:56.08 ID:QhWukM2W0
「ねぇ見て」
杏奈は引き出しからカッターを取り出した。 汚くて、紙も上手く切れなさそうなカッター。
「え…… 杏奈ちゃん…… ?」
15: ◆KakafR9KkQ[sage saga]
2017/10/01(日) 23:16:28.05 ID:QhWukM2W0
リストカットした所からは血が吹き出し、そのまま杏奈は倒れ、百合子さんに看取られながら、杏奈の意識は薄くなって……
て、そんなのは物語の中だけで
「いたい…… いたい、いたいいたい……」
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