10:名無しNIPPER
2017/09/27(水) 22:16:50.96 ID:BWXMxi0o0
「あー、悪かった、悪かったって」
「ぇっく、っく、ぐすっ」
幼女ヶ浜さんをなんとか慰めようとするも、俺のあやしスキルではまったく効果がないようで、泣き止むそぶりを見せない。
最悪の場合一発芸でもかましてやろうかと思いつつ、俺は恐る恐る右手を幼女ヶ浜の頭に置いた。
幼女ヶ浜はびくっ、と体を震わせるも、涙をいっぱいに貯めた目でこちらを見上げてくる。
その目やめて、罪悪感ヤバいから。
しかしどうやら、嫌がられてはいないようなので、俺は恐る恐る右手で優しく幼女ヶ浜の頭を撫で始めた。
すると、少しずつ幼女ヶ浜の嗚咽が収まってくる。
暫く経つと、どうやら完全に泣き止んだようである。俺は安心して、右手を下ろした。
しかし、その下そうとした右手の袖を、ちょこん、と小さな手が掴む。
幼女ヶ浜さんは、まだ少し潤んだ瞳で俺を見上げて言った。
「……もっとなでて」
これはヤバい。マイラブリーシスター小町のおねだりに匹敵する破壊力である。
当然断れるはずもなく、俺はもう一度ナデナデ作業を再開せざるを得なかった。
「……えへへぇ」
先ほどと打って変わってにこにこと笑顔を浮かべる幼女ヶ浜さん。その笑顔はやっぱり由比ヶ浜結衣の浮かべる笑顔によく似ていて。
俺は右手で幼女ヶ浜の頭を撫でつつ、一つため息をついて、幼女ノ下の方に向き直った。
「……はぁ、わかった、お前らの言うこと信じるわ。で、俺は何すりゃいいんだよ」
「…………」
幼女ノ下は俺の問いかけに答えることなく、どこか唇を尖らせて、こちらをジト目で見てきている。
しかし、俺の訝し気な視線に気が付いたのか、一つ咳払いをして、顔を赤らめながら、こちらに改めて向き直った。
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