1: ◆xpQCrK1/VWY5[saga]
2017/09/27(水) 18:30:45.80 ID:uFpzSQiXO
須賀京太郎にとって人生をやり直したいタイミングは幾らでもあった。だがやり直せないからこそ人生で、その結果が今だと京太郎は理解もしていた。
思い返せば理不尽な人生だった。高校生活は疎まれ続ける日々、大学に入っても清澄の名前は京太郎を追い回した。それでも努力して、人並みの幸せを手に入れようとしたらかつて自分を疎んだ者達が現れた。
彼女達は永遠に少女のままでは居られなかったのだ。現実に絶望し、気がついたらアラサー手前。自慢だった格が彼女達を男から遠ざけた。
ただ一人須賀京太郎を除いては。
だがその頃には須賀京太郎にも恋人が居た。
居たにも関わらず彼女達は京太郎に迫った。当然、京太郎は拒んだが僅かな隙に付け込まれ過ちを犯す。其処からは絵に描いた転落人生だった。
誰が悪いのかも今になっては京太郎には判らない。ただ運が悪かったと言えばそうだと言える。納得もできる。
「でもやり直せるならやり直させてくれよ神様」
誰も居ない部屋で京太郎はそう言って最期を迎えた。
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