川崎「あ……あたしと付き合ってくんない?」 八幡「!?」
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142: ◆hr9g98PXaA[sage]
2017/09/27(水) 18:03:57.96 ID:R7ZbQ7ePO


 つまめるほどの小さな輝く玉が、流星群のように私の体を捉(とら)えた。


 この輝き……懐かしい。

 そして、美しい。


 暗く醜い世界でただこれだけが煌めいて、清々しい。


 そしてまた光の群れは、数え切れぬほどに私へと吸い込まれる。


 光の出所を見遣れば、人の形をとった異形の生き物が立っていた。

“それ”の構える何かから光は発生しているらしい。


 なぜだろうか。もう体が動かない。

 ただ、孤独な私の中には暖かな懐かしさがあった。


 倒れる。気持ちの悪い地面へ体が打ち付けられる。

 ──いや、気持ち悪くなどない。これは……。


 ……これは、アスファルト、だ。


 弱り、自己が薄れゆく中、異形な生き物を見上げる。


 銃を手にした若い少女が立っていた。

 もちろん、人の子だ。


 朧(おぼろ)げな視界で空を見た。


 白い瞬(またた)きが散らされた濃紺の空には、大きく輝く銀の月が浮かんでいた。

 その空に違和を覚える。


 私はもう眠ろう。


 閉じた瞼はもう開くことがなかった。


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