1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/21(木) 21:20:57.21 ID:5qJPlXga0
「……だらしないっていうのはほんとっス」
「部屋の片付けは後に回しちゃうし、着る服はだぼだぼで見た目より楽なのを取っちゃって。休みの日はごろごろ、外に出る訳でもなくだらだら過ごして」
「だらしないのはほんとっス。プロデューサーにも言われる通り」
「最近は、まあ一応アイドルなわけで。だからそれなりに気を付けて、お洒落とかにも割と前向きに取り組んでいるわけっスけど……それでも基本、本質的に私はこうでスし。特にプロデューサーの前ってなると、どうしようもなくだらしない格好ばっかり見せてて」
「だからほんとっス。私がだらしない、っていうそれは」
「ほんと。本当。……でも、プロデューサー」
「それはちゃんとほんとっスけど……でも、それだけってわけでもないんスよ……?」
自分の部屋の中。普段は一人のこの部屋の中に、今は私とプロデューサーの二人きり。
いつか初めて部屋の中を見られたとき。片付いてない部屋の光景や、ただ最低限着ているだけのほとんど下着姿と変わらないような格好を見られて、それから時々「だらしないところは直さないと」なんて言って片付けやら服の見立てやらをしに来てくれるようになったプロデューサー。それを今日も迎え入れて、そうして今は二人きり。
いつものようにまるで母親みたいなお小言を投げつけられながら部屋の片付けをして、それから着せ替え人形になったりして。途中ご飯を食べたり、なんでもない会話を交わしたりなんかして過ごして。そして今、日も落ちたすっかり暗い夜。
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/21(木) 21:22:08.88 ID:5qJPlXga0
「私も昔とは違うんでス。片付けだってできまス。服を選ぶことだってできまス。今の私は昔の私とは違う……昔の私と違って、今の私はプロデューサーのアイドル……プロデューサーの、私なんスから」
「だからできまス。片付けも服選びも。プロデューサーが恥ずかしくならないよう……そういう、女子っぽいことだってちゃんと」
3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/21(木) 21:22:43.60 ID:5qJPlXga0
「今と昔は違う。……とはいえ私は結局私っス。だから基本の根っこのところは変わりません。何度も言ってる通り、だらしないのはどうしようもなくほんとなんス」
「だから今でもだらしない。なんでもないとき、なんでもない相手と会うときは変わりません。私は今でもだらしないんス」
「だらしない。……なんでもないとき。なんでもない相手。……それから、プロデューサーとのときだけは」
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