吉良「はい。……もしもし、川尻ですが」メリーさん「私、メリーさん」
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3:名無しNIPPER[saga]
2017/09/21(木) 01:16:57.47 ID:Eju+AkfL0
【会社】

上司「川尻、手が空いたらこの書類を片付けておいてくれ。頼むよ」

吉良「承知しました」


プルルルルルッ プルルルルッ

吉良(電話だ。さきほど取引先の担当者が不在だったから、その折り返しか)

吉良「はい、OO社△△部□□係の川尻です」

『私、メリーさん』

吉良「!!」

『今あなたの家の前にいるの』

吉良「お前ッ! 何者だッ」

プツゥ〜――

吉良(また切れたか)

吉良(同じ声だ。抑揚のない、単調な言葉。それでいて妙に耳に残るうすら寒い女の声)

吉良(やつは川尻の家の電話番号も会社の番号も知っている)

吉良(私のことを調べているッ!)

吉良(どこまで知っているんだ? 『メリー』とかいう女は私のことを)

吉良(仮に私の正体を……知っているとするならば)

上司「お、おい。どうした川尻! 急に大声を出しおって、クレーム電話か? それにしたって顧客に向かって『お前』とは――」

吉良「すみません。今日は朝から体調が優れませんで――今日のところは早退させてもらいます」ガタッ

上司「何だって?」

吉良「勝手な理由で仕事に穴をあけてしまい……たいへん心苦しいのですが……。この埋め合わせは必ずいたしますので。本当に……まことに申し訳ありません。失礼いたします」

スタスタ

上司「お、おいおい……」

部下「どうしたんです、川尻さん? もう外回りですか」

上司「いや、電話口で急に大声を上げたかと思ったら、体調不良で早退したいと。クレーム電話でもかかってきたのか?」

部下「電話ァ? 鳴ってたかなあ?」


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