提督「なにも考えない」
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24:名無しNIPPER[saga]
2017/09/21(木) 02:41:45.16 ID:HHHfTSsX0
さしもの大潮であっても、三周目をこれから過ごすことを思うと辟易とした。それでも大潮が退屈せず過ごせたのはひとえに恋愛の魔力というものが大きかった。

大潮は更に踏み込んで姉と司令官の恋路をサポートし始めた。まじかで見るラブストーリーというのは非常に面白味のあるものだった。

例の夜が過ぎ、再び例の朝がこようとも、大潮はそのたびに彼らの関係をより深く探究していった。いつの間にか、大潮は非常に限定的な形であるとはいえ、恋愛のエキスパートと化していた。彼らがどう動くか手に取るように分かるようになっていたのだ。

しかし、どんな名作であっても飽きがくるように、大潮にとって彼らのロマンスは些か退屈なものとなっていた。そして、更には、名作から陳腐平凡、それどころか駄作茶番と大潮の中で評価は下り続けた。

鬱屈とした不満はついに爆発する。例の夜彼らの見せる笑みは、もはや大潮の祝福の対象ではなかった。もはやそれは幸福の浅薄さの象徴であり呪いの対象となっていたのだ。


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